Lomo LC-A Minitar-1 Art Lens 2.8/32 Mを購入した
まずはゾーンフォーカスから始める
愛用しているPanasonic Lumix S9。フルサイズながらコンパクトなボディに似合う、小ぶりなスナップレンズが欲しい。そう思ってレンズを探し始めると、ある問題に直面しました。
そう、現状のLマウントにおける小型の単焦点レンズは、そのほとんどがマニュアルフォーカス(MF)という事実……
正直なところ、自分は目測による距離感もまだまだよくわからず、ピント合わせが必要なMF撮影だとどうしても写真を撮るのに時間がかかります。
もっと気軽に、テンポよくスナップを撮りたい。だけどピントが全然あってないような写真はちょっとな……とそんなわがままな悩みがありました。
きっかけはフィルムカメラ「PENTAX 17」
そんな時、ふと手に取ったのが最近購入したフィルムカメラ「PENTAX 17」でした。目測で距離を設定して撮る「ゾーンフォーカス」という撮影スタイルが、思いのほか自分に合っていたのです。
「この手軽さ、デジタルでも実現できないか?」
そう考えたとき、頭に浮かんだのがLomographyのレンズでした。そして、運命の出会いを果たしたのが、今回購入した「Lomo LC-A Minitar-1 Art Lens」です。
出会いはキタムラの中古コーナーで
狙いを定めて探してみると、カメラのキタムラの中古サイトでシルバーのモデルを発見。しかし、コンディションは「B(並品)」。
状態が少し心配だったので、店舗に取り寄せてもらい、実物を確認することに。
商品の説明としては「撮影の影響にはないチリ、クモリあり」とのことでしたが自分の基準では全く問題なし。安心して購入することができました。
ちょっと特別な「ロシア製」レンズ
このシルバーモデルは2015年に発売されたもので、当時の定価は¥42,407(税別)だったようです。
消費税が8%の時代ですから、約¥45,800(税込)というところでしょうか。
調べてみると、現在販売されているモデルは生産地が中国に切り替わり値段も¥34,800(税込)と安くなっていてレンズ本体には「Handcrafted in Central China」と刻印されています。しかし、自分が手に入れた旧バージョンには「Lens made in Russia, assembled in China」の文字がありました。

旧モデルはレンズ自体はロシアで製造されていた時代のものを使い中国で組み立てられていたようです、より一層このレンズへの愛着が湧きました。
Lumix S9に装着!いざ、実践へ
装着に使用したのは、定番の焦点工房製ヘリコイド付きマウントアダプター「LM-LSL-M-II」です。LUMIX S9のコンパクトなボディに、Minitar-1の薄いパンケーキスタイルがよく似合います。



SHOTEN マウントアダプター LM-LSL M II (ライカM マウントレンズ → Lマウント変換) ヘリコイド付き シルバー
早速持ち出して撮影してみると、やはりこのスタイルは自分にぴったりでした。
F値をF4〜F8くらいに絞り、レンズ側面の距離レバーを「0.8m」「1.5m」「3m」「∞」にカチッと合わせるだけ。あとは被写体との距離を予測してシャッターを切る。このテンポの良さがたまりません。
厳密なピント合わせから解放されるだけで、こんなにもスナップ撮影が自由で楽しくなるのかと、改めて気づかされました。
ヘリコイドアダプターで広がる可能性
「ゾーンフォーカス専用なら、ヘリコイド付きのアダプターは必要ないのでは?」と思うかもしれません。
確かに、このレンズの本来の楽しみ方は、ある程度のピンとは気にせずバシバシ撮っていくスタイルでしょう。ですが、このヘリコイドが「保険」として、そして「遊び道具」として大活躍してくれるのです。
普段はゾーンフォーカスで軽快に撮影しつつ、「ここはしっかりピントを合わせたい」という場面ではヘリコイドを繰り出してピントを追い込む。さらに、グッと最短撮影距離を縮めて、テーブルフォトのようなマクロ撮影を楽しむこともできます。
このレンズの気軽さと、アダプターによる拡張性。この組み合わせが、自分にとっては最高の答えでした。
まとめ
MFへの苦手意識から始まったレンズ探しでしたが、「Lomo LC-A Minitar-1 Art Lens」との出会いによって、ゾーンフォーカスという新しい楽しみ方を見つけることができました。
- MFが苦手でも、気軽にオールドレンズ風の写りを楽しみたい
- LUMIX S9に似合うコンパクトなレンズが欲しい
- 軽快なスナップ撮影を楽しみたい
そんな風に考えている方には、まさにうってつけのレンズだと思います。デジタルで楽しむゾーンフォーカスの世界、あなたも足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。
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